この記事の結論
未経験インフラエンジニアがCCNAとAWSを選ぶ理由は「求人要件に直結する」からです。勉強順序は「CCNA基礎→AWS基礎」の順が最短ルートです。
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この記事の結論
- 監視OP・インフラ運用から上を目指すならCCNAを先に取るのが効率的
- クラウド設計・開発寄りのキャリアを目指すならAWS CLF→SAAの順が定番
- どちらか一つだけ選ぶなら、現場でのLinux/ネットワーク実務があるうちはCCNA優先
- 筆者(現役監視OP・CCNA学習中)の視点から、転職への活用方法も解説します
CCNAとAWS SAAの違い|同じITでも目的が異なる
「どちらも難しそう」という印象があるかもしれませんが、CCNAとAWSは学ぶ内容も転職での使い方も異なります。まず違いを整理します。
| 比較項目 | CCNA(200-301) | AWS SAA(SAA-C03) |
|---|---|---|
| 主な学習内容 | ネットワーク全般(TCP/IP、ルーティング、スイッチング、Cisco機器) | AWSクラウドサービスの設計・選定・コスト最適化 |
| 受験料(目安) | 約43,000〜55,000円 | 約22,000円(USD換算変動あり) |
| 勉強時間目安 | 150〜300時間 | 100〜200時間 |
| 試験の形式 | 選択式+シミュレーション問題(1科目) | 選択式・複数選択(1科目) |
| 有効期限 | 3年(更新試験またはより上位の資格で延長可) | 3年(再受験または上位資格取得で更新) |
| 転職での主な活用先 | ネットワークエンジニア・インフラエンジニア・監視OP上位職 | クラウドエンジニア・インフラ設計・SREなど |
公式確認元: Cisco公式 CCNA Exam and training、AWS Certification FAQ。確認日: 2026年5月6日。受験料・試験内容は変更される場合があります。
専門用語ミニ辞典
CCNAとは?▼
Ciscoのネットワーク系資格です。IPアドレス、ルーティング、スイッチング、セキュリティ基礎などを学ぶため、インフラ職の土台作りに向いています。
AWS SAAとは?▼
AWS Certified Solutions Architect – Associateのことです。AWS上でシステムをどう設計するかを問う資格で、クラウドエンジニア志望の評価材料になります。
オンプレミスとは?▼
自社やデータセンター内にサーバーやネットワーク機器を置いて運用する形です。クラウドと対比されることが多く、監視OPや運用保守の現場ではまだ触れる機会があります。
SREとは?▼
Site Reliability Engineeringの略で、サービスを安定稼働させるために運用と開発の考え方を組み合わせる職種です。未経験から直行するより、インフラ運用やクラウド経験を積んで目指す方が現実的です。
CCNAから始めるべき人の条件
CCNAを先に取るべき状況
以下のいずれかに当てはまる場合は、CCNAを先に取ることをおすすめします。
- 現在、監視オペレーター・データセンター運用・ヘルプデスクなどインフラ寄りの仕事をしている
- ネットワーク機器(ルーター・スイッチ)に触れる機会がある、または増やしたい
- インフラエンジニア・ネットワークエンジニアへのキャリアアップを目指している
- オンプレミス環境のサーバー・ネットワーク管理を担当したい
- IPアドレス・サブネット・VLAN・ルーティングなどの知識を体系化したい
CCNAはネットワークの基礎から実践(Cisco機器の設定)まで一貫して学べるため、インフラの現場では「実務との繋がり」を感じながら学習できます。
筆者も現在CCNAを学習中ですが、データセンターの監視業務でTeraTerm(CLI操作)を日常的に使う中で、ルーティングやスイッチングの概念が実務の文脈でスッと入ってくる感覚があります。
AWSから始めるべき人の条件
AWSを先に取るべき状況
一方で、次のような状況ならAWSを先に取るメリットがあります。
- 将来的にクラウドエンジニア・SRE・クラウド設計職を目指している
- Webアプリ・開発系の職場への転職を考えており、クラウド利用が前提の環境を目指している
- オンプレよりクラウド前提の企業への転職を考えている
- まずは費用を抑えてIT資格をひとつ取りたい(AWSの方が受験料が低め)
ただし、AWSはオンプレのネットワーク・サーバー知識があった方が学習効率が上がるため、全くのゼロ知識より「インフラの基礎があるうえでAWSに進む」ルートが最も無駄がありません。
AWSを学ぶ前に確認したいこと
AWS CLF(Cloud Practitioner)はAWS入門資格として広く知られていますが、「クラウドとは何か」のレベルで内容がとどまるため、転職市場での評価はSAAより低めです。CLFは通過点として位置づけ、最終目標はSAAに設定しておくのが賢明です。
費用・勉強時間・難易度の詳細比較
資格取得にかかる費用と時間は、在職中に学習するかどうかで現実性が変わります。自分のペースで目安を確認しておきましょう。
| 項目 | CCNA | AWS CLF | AWS SAA |
|---|---|---|---|
| 受験料(目安) | 約43,000〜55,000円 | 約15,000円 | 約22,000円 |
| 勉強時間目安 | 150〜300時間 | 40〜80時間 | 100〜200時間 |
| 難易度 | ★★★☆ | ★★☆☆ | ★★★☆ |
| 1日1時間学習の合格目安 | 5〜10ヶ月 | 1.5〜3ヶ月 | 3〜7ヶ月 |
| 転職市場での評価 | インフラ系では高評価 | 補助的(SAAへの通過点) | クラウド系では高評価 |
公式確認元: Cisco公式 CCNA Exam and training、AWS Certification FAQ。確認日: 2026年5月6日。受験料はUSD建てまたは現地通貨建てで変動します。
監視OPとして働きながらCCNAを学んで感じること
筆者(たなか / 現役データセンター監視OP)
データセンターの監視業務では、アラート対応でIPアドレスを見たり、TeraTerm経由でコマンドを打ったりする場面があります。CCNAの学習で「あのIPの設計はこういう意味だったのか」と気づく瞬間が何度もあり、実務と勉強が繋がっている感覚は一番のモチベーションになっています。
一方で、CCNAはシミュレーション問題(実際にCisco機器を設定する操作問題)があるため、座学だけでは対策が難しい部分があります。Packet Tracerという無料ツールを使った実機操作の練習が、合格のカギになります。
在職中に勉強する場合、夜勤明け・待機時間・通勤時間を活用しながら1日1〜2時間を確保できれば、6〜12ヶ月での合格が現実的な目安です。
推奨学習ロードマップ|インフラ転職を目指す人向け
「ITパスポートは取った、次は何を取るべきか」という悩みに対して、インフラ志望の場合の推奨順序を示します。
| ステップ | 資格・内容 | 目的・効果 |
|---|---|---|
| 1 | ITパスポート(未取得の場合) | IT全体像の把握・書類選考の通過率アップ |
| 2 | 基本情報技術者(インフラ・開発両方視野の場合)またはLinuC Lv.1(インフラ特化の場合) | OS・ネットワーク基礎の習得・転職の幅を広げる |
| 3 | CCNA(ネットワーク強化) | ネットワークエンジニア・上位インフラ職への転職が現実的になる |
| 4 | AWS SAA(クラウド展開) | クラウドエンジニア・ハイブリッド環境対応職へのキャリアアップ |
ステップ3のCCNAまで取れれば、未経験スタートからでも転職市場での評価が大きく変わります。資格ロードマップ全体の詳細は資格学習ロードマップ|監視OPの待機時間活用術も参考にしてください。
資格学習中でも転職相談は始められる
「資格を取ってから転職活動を始めよう」と考えている人も多いですが、エージェントへの相談は学習中でも早い方がいいです。
理由は2つあります。まず、担当者から「どの資格があれば書類が通りやすいか」「今の学習ペースで転職の現実的な時期はいつか」という実務的なフィードバックを早期にもらえます。次に、求人の相場観・市場のリアルを知っておくと学習のモチベーションが上がります。
資格名だけで応募先を選ぶと、入社後に監視中心なのか、構築補助まで触れるのか、クラウド運用に関われるのかが見えにくくなります。相談時は「CCNAを取ったあとにネットワーク構築へ近づきたい」「AWS SAAを取ってクラウド運用へ広げたい」など、資格後の業務イメージまで言語化しておくと求人の見極めがしやすいです。
よくある質問
CCNAとLinuCはどちらを先に取るべきですか?
目指す職種によって異なります。ネットワークエンジニアを目指すならCCNAを先に、サーバー運用・Linuxコマンドが中心の監視OPやサーバーエンジニアならLinuCを先にするのが効率的です。
「どちらか一つだけ」という制約があるならCCNAの方が転職市場での認知度が高く、評価される職種の幅も広いです。
CCNA取得後、転職できる職種は?
主にネットワークエンジニア(設計・構築・運用)、インフラエンジニア、ネットワーク運用・監視職が対象になります。CCNAがあると未経験でもネットワーク系のポジションへ書類が通りやすくなります。
また、監視OPから「設定変更や構築にも関わるインフラポジション」へのステップアップを目指す場合も、CCNAは強い評価材料になります。
CCNAはどの参考書・教材で勉強するのが良いですか?
日本語では「ネットワーク入門・Cisco CCNA公式テキスト(翔泳社)」が定番です。英語が読める場合は公式の「Cisco Learning Network」や「Boson ExSim」が最も試験に近い演習ができます。
シミュレーション問題の対策には、無料ツール「Packet Tracer」(Cisco NetAcad登録で入手可)が必須です。実際にルーターを設定する操作に慣れておくと、本番のシミュレーション問題で時間を失わずに済みます。
在職中でもCCNAの勉強は続けられますか?
可能です。筆者も3交代制の監視業務をしながらCCNAを学習中です。夜勤明けの翌日は午前中に時間が取れるため、そのタイミングをまとめた学習に使っています。待機時間や通勤時間は、スマホでの問題演習に使うと効率的です。
目標期間を決め(例:6ヶ月で合格)、週単位で「何問解くか」の行動目標を設定すると習慣化しやすくなります。
CCNA・AWSが両方あると転職市場での評価は変わりますか?
大きく変わります。両方保有しているインフラエンジニアは「オンプレ+クラウド両対応」として評価され、求人の選択肢が増えます。特に「ハイブリッドクラウド環境の構築・運用」を担当できる人材は需要が高く、年収帯も上がりやすいです。
ただし、焦って両方を同時に追うより、まず一つを確実に取得してから次に進む方が合格率は上がります。
まとめ|まず現在の立場で優先資格を決める
- 監視OP・インフラ運用職ならCCNAを優先する。実務との繋がりを感じながら学べる
- クラウド系職種を目指すならAWS CLF→SAAの順で進める
- 受験料が高いCCNAは、計画的に学習期間を設けてから一発合格を狙う方が費用対効果が高い
- 資格学習中でもエージェントへの相談は早めに始めると、学習の方向性が定まりやすい
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