インフラエンジニアはやめとけと言われる7つの真実

キャリアコラム

【結論】「インフラエンジニアはやめとけ」は半分本当で、半分誤解です。夜勤・学習範囲の広さ・障害対応のプレッシャーなど、避けられない厳しさは確かにあります。しかし、2030年にはIT人材が最大79万人不足すると経済産業省が予測しており、キャリアの安定性と年収の上がり幅はむしろ拡大中です。この記事では「やめとけ」と言われる7つの真実を実体験とデータで解説し、あなたが向いているかどうかを判断できるようにします。

「インフラエンジニアに興味はあるけれど、ネットで調べるとやめとけという声ばかり出てくる」「本当のところどうなのか知りたい」。そんな疑問にお答えします。

筆者は未経験からインフラエンジニアに転職し、現在はクラウド構築案件を担当しています。現場で感じたリアルと公的データの両面から、フラットに真実をお伝えします。

この記事で分かること

  • ✓ インフラエンジニアが「やめとけ」と言われる7つの理由
  • ✓ 厚労省・経産省データで見るインフラ職の現実
  • ✓ 「やめとけ」が当てはまる人と当てはまらない人
  • ✓ 向いている人のチェックリスト10項目
  • ✓ それでも筆者がインフラエンジニアを勧める5つの理由

インフラエンジニアはやめとけと言われる7つの真実

結論から言えば、「やめとけ」と言われる理由には明確な7つの根拠があります。感情論ではなく、1つずつ中身を見ていきましょう。

理由①:夜勤・休日対応が避けにくい

結論:運用・監視系の現場では、24時間365日のシフト勤務が今も標準です。インフラは止めてはいけないため、必ず誰かが監視する必要があります。

ただし、これは運用・監視フェーズに限った話で、設計・構築・クラウド案件では日勤中心が当たり前です。「インフラ=夜勤」と一括りにするのは正確ではありません。

  • ✓ 運用・監視フェーズ → 夜勤・シフトあり
  • ✓ 設計・構築フェーズ → 日勤中心
  • ✓ クラウド構築・SRE → 日勤+オンコール当番制が主流

理由②:学習範囲が広すぎる

結論:インフラエンジニアが扱う技術領域は他職種と比べて圧倒的に広く、学習継続が必須です。

具体的には以下のような領域をカバーする必要があります。すべてを深く習得する必要はありませんが、基礎レベルの理解は全領域で求められます。

  • Linux / Windows サーバー
  • ネットワーク(TCP/IP、ルーティング、スイッチング)
  • 仮想化(VMware、Hyper-V)
  • クラウド(AWS、Azure、GCP)
  • コンテナ(Docker、Kubernetes)
  • 監視ツール(Zabbix、Datadog、Prometheus)
  • セキュリティ(ファイアウォール、IDS/IPS)
  • IaC(Terraform、Ansible)

この学習負荷を「重い」と感じるか「面白い」と感じるかで、向き不向きが大きく分かれます。

理由③:技術の進化が速く学習が終わらない

結論:5年前の知識は陳腐化し、常に新しい技術を追い続ける必要があります。

2020年頃まで主流だったオンプレ構築は、今やクラウド前提が当たり前です。数年単位で主流技術が入れ替わるため、常にキャッチアップが求められます。

時期主流技術現場での位置付け
〜2015年オンプレ物理サーバー標準
2016〜2020年仮想化・プライベートクラウド標準
2021〜2025年パブリッククラウド・IaC標準
2026年〜マルチクラウド・SRE・FinOps主流化

理由④:障害対応のプレッシャーが重い

結論:インフラ障害は事業に直結するため、対応時の精神的負荷は他職種より重い傾向があります。

ECサイトなら1分のダウンで数百万円の売上損失、金融系なら社会問題級のニュースにもなります。深夜に叩き起こされ、数時間で原因特定と復旧を求められる場面は現実にあります。

一方で、ちゃんと設計・冗長化されたシステムでは、障害そのものが月に1回あるかないかです。「毎日障害対応に追われる」わけではありません。

理由⑤:キャリアパスが見えにくい

結論:アプリ開発と比べてキャリアパスの選択肢が見えにくく、若手が将来像を描きにくい傾向があります。

ただし、実際には以下のように多様なキャリアパスが存在します。知らないだけで選択肢は豊富です。

  • インフラスペシャリスト(設計・構築のプロ)
  • クラウドアーキテクト(AWS/Azureの設計責任者)
  • SRE(サイト信頼性エンジニア)
  • セキュリティエンジニア
  • プリセールスエンジニア
  • ITコンサルタント
  • 社内SE・情シス責任者

理由⑥:下請け・多重請負の構造問題

結論:SES・派遣・多重請負の構造が残る現場が多く、ここにハマると抜け出しにくいのは事実です。

公的データで見ると、情報サービス業の事業所数は厚生労働省「令和5年経済構造実態調査」で約3.8万事業所あり、うち中小規模が大半を占めます。受発注構造が複雑化しやすい背景がここにあります。

対策はシンプルで、自社開発・自社サービス企業・事業会社の情シスを狙うことです。多重請負構造から距離を置けば、この問題はほぼ解消します。

理由⑦:年収が思ったより伸びにくい人もいる

結論:所属企業と担当領域によって、年収の伸び方には2倍以上の差があります。

厚生労働省「令和5年 賃金構造基本統計調査」によると、情報通信業の一般労働者の平均年収は約640万円で、全産業平均(約460万円)より約180万円高い水準です。ただしこれは平均値であり、運用専業の下請けSESと自社クラウド案件では開きがあります。

領域年収レンジ(目安)
運用・監視(SES下請け)300〜400万円
設計・構築(一次請け)450〜600万円
クラウド構築・SRE(事業会社)600〜900万円
クラウドアーキテクト800〜1,200万円

出典:厚生労働省「令和5年 賃金構造基本統計調査」および筆者の転職活動時に収集した求人データ。

それでも筆者がインフラエンジニアをおすすめする5つの理由

ここまで「やめとけ」と言われる理由を整理してきましたが、筆者は未経験者にもインフラエンジニアをおすすめします。理由は5つあります。

  • 需要が今後10年拡大する:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年)では、2030年にIT人材は最大約79万人不足と予測
  • クラウド化で学習成果が年収に直結:AWS・Azure資格保有者は未保有者より年収が明確に高い
  • リモートワークしやすい:設計・構築フェーズは物理出社が少ない
  • 経験がつぶしが利く:セキュリティ・SRE・プリセールスなど横展開の選択肢が広い
  • 未経験からでも参入しやすい:開発系より入口のハードルが低い

「やめとけ」が当てはまる人と当てはまらない人

結論:インフラエンジニアは向き不向きがはっきり分かれる職種です。以下に当てはまる人は慎重に検討してください。

⚠ やめとけが当てはまりやすい人
・継続学習が苦手(本を読む習慣がない)
・緊急対応時にパニックになりやすい
・ルーチンワークだけで働きたい
・短期間で年収を一気に上げたい(3年で倍など)
・チームより個人で成果を出したい
✓ インフラエンジニアに向いている人
・新しい技術を触るのが好き
・地道な調査・検証が苦にならない
・チームで協力して解決するのが得意
・長期的なキャリア形成を重視する
・安定性と専門性の両立を求めている

インフラエンジニア向き度チェックリスト10項目

以下の10項目のうち、6個以上当てはまれば向いている可能性が高いです。正直に答えてみてください。

  • ✓ 新しいITニュースやガジェットに興味がある
  • ✓ パソコンのトラブルを自分で調べて直すのが好き
  • ✓ 手順書を読むのが苦にならない
  • ✓ チームで話し合って物事を決めたい
  • ✓ 長期的に同じ領域を深めるのが好き
  • ✓ 障害時に冷静でいられる自信がある
  • ✓ 継続的に勉強する習慣がある(もしくは作れる)
  • ✓ 地道な作業が嫌いではない
  • ✓ 将来のキャリア安定を重視している
  • ✓ 英語のドキュメントを読むことに抵抗がない

「やめとけ」と言わせない企業の選び方5つの軸

結論:インフラエンジニアがつらいかどうかの8割は「どの企業で働くか」で決まります。以下の5つの軸で企業を選べば、ネガティブ要素を最小化できます。

選定軸見るべきポイント避けるべき条件
担当フェーズ設計・構築・クラウドが中心運用・監視専業
取引形態自社開発・元請け3次請け以下の多重請負
夜勤・シフト日勤中心・オンコール当番制24時間3交代完全シフト
学習支援資格手当・研修制度あり学習支援ゼロ
技術スタッククラウド・IaC・SRE採用オンプレ固執・レガシー中心

この5軸をエージェント面談時に必ず質問してください。求人票だけでは分からない情報を引き出せます。

現役インフラエンジニア3人のリアルな本音

実際に現場で働いているインフラエンジニアの声を、筆者の周囲の実例ベースで紹介します(個人特定を避けるため一部加工しています)。

Aさん(28歳・運用監視3年目・SES所属)

「夜勤シフトが月10回あり体力的にきついです。手順書作業ばかりで成長実感もなく、正直やめとけ寄りの意見です。ただ、副業でAWSを勉強し始めてから転職活動の手応えが出てきました。環境を変えれば景色は変わると思います。」

Bさん(32歳・クラウド構築5年目・事業会社)

「正直、やめとけと言われる理由がわかりません。フルリモートで日勤のみ、年収は650万円。Terraformでインフラをコード化する仕事は純粋に楽しいです。運用監視のイメージで語られるのは損している印象です。」

Cさん(35歳・セキュリティ領域・元インフラ)

「インフラ経験をベースにセキュリティに横展開しました。年収は700万円超え、引き合いも多いです。インフラは潰しが利くので、入り口としてむしろおすすめしたい。」

3人の声から見えるのは、同じ「インフラエンジニア」でも現場とキャリア設計次第で評価が真逆になるという事実です。「やめとけ」かどうかは職種ではなく、環境と戦略の問題です。

未経験からインフラエンジニアを目指すなら使うべきエージェント3社

「やめとけ」と言われる理由を理解したうえで、それでもチャレンジしたい方に向けて、筆者が実際に使って良かったエージェントを3社紹介します。すべて無料で利用可能です。

ワークポート:IT未経験転職に強い

IT業界に特化した歴史が長く、未経験からのインフラ転職実績が豊富です。設計・構築フェーズの求人紹介にも強く、運用監視ループから抜け出したい方におすすめします。

ワークポートの公式サイトを見る

レバテックキャリア:IT専門・年収アップ志向

IT・エンジニア特化型のハイクラス寄りエージェントです。経験2年以上でクラウド方面のキャリアアップを狙うなら、ここが最もマッチしやすいです。

レバテックキャリアの公式サイトを見る

doda:求人数で選択肢を広げる

公開求人数が業界トップクラスで、事業会社の社内SE求人も豊富です。選択肢を広げるために必ず登録しておきたい1社です。

dodaの公式サイトを見る

よくある質問(FAQ)

Q.インフラエンジニアは本当にきついですか?

A.担当フェーズによります。運用・監視は夜勤があり体力的にきつい反面、設計・構築・クラウドは日勤中心で精神的プレッシャーが中心です。同じ職種でもフェーズで別物と考えてください。

Q.文系・未経験でも転職できますか?

A.可能です。筆者自身が文系・未経験出身です。CCNA または AWS SAA を1つ取得し、ハンズオン経験を積めば内定は十分狙えます。

Q.30代からでも目指せますか?

A.30代前半なら十分可能、30代後半は難易度が上がります。年齢が高いほど「なぜ今からインフラなのか」を説明できる準備が必要です。

Q.AIに仕事を奪われませんか?

A.運用・監視の一部はAI・自動化に置き換わる一方で、設計・構築・SREなど上流工程はむしろ需要が増えています。上流にキャリアを寄せていけば安全です。

Q.独学でどこまで行けますか?

A.未経験から内定までは独学で十分到達可能です。書籍+Udemy+AWS無料枠の3点で、3〜4ヶ月あれば書類通過レベルに達します。

まとめ:「やめとけ」は一面の事実、でも全体像ではない

「インフラエンジニアはやめとけ」と言われる理由は、夜勤・学習範囲・障害対応・多重請負など確かに存在します。しかしそれは特定フェーズ・特定企業の話であり、業界全体の話ではありません。

経済産業省の試算では2030年に最大79万人のIT人材不足が予測されており、厚労省の統計でも情報通信業の平均年収は全産業平均を180万円上回っています。市場の追い風は10年単位で続きます。

大事なのは「自分に向いているか」を冷静に判断することです。向き不向きチェックで6つ以上当てはまった方は、自信を持って挑戦してください。まずは無料の転職エージェントに登録し、実際の求人を見ながら情報収集から始めるのがおすすめです。

ワークポートに無料登録して求人を見る

あわせて読みたい関連記事

コメント